愛猫と30年暮らせる日が来る
東大発の「寿命倍増注射」が猫医療に革命ーー将来的には人間の寿命延長にもつながる可能性
TotalNewsWorld
2026.05.21
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猫を飼ったことがある人なら誰もが経験する別れがある。平均寿命15年——人間より遥かに短い命との宿命的な乖離だ。しかし東京大学の宮崎徹博士が開発した注射薬が、その常識を根底から覆そうとしている。猫の寿命を30年に延ばす可能性を秘めた「AIMタンパク質療法」が、今まさに臨床試験の最終段階に差し掛かっている。
猫の死因第1位は慢性腎臓病だ。高齢猫の実に3頭に1頭がこの病気で命を落とす。なぜ猫はこれほど腎臓病に弱いのか。宮崎博士が突き止めた答えは衝撃的だった。猫は遺伝的にAIM(アポトーシス阻害タンパク質)を活性化できない欠陥を持っている。
AIMは腎臓内の老廃物や死細胞を除去する「清掃係」だ。人間を含む多くの動物ではこのタンパク質が正常に機能する。しかし猫だけは生まれつきAIMが不活性のまま眠っている。その結果、腎臓に毒素が蓄積し続け、臓器が徐々に破壊されていく。これが猫の宿命だった。